MONO消しゴムを紙の上で滑らせたとき、力を入れずともスルスルと鉛筆の線が消えていく。この抜群の消字力を生み出している根源は、主成分であるプラスチック(塩化ビニール樹脂:PVC)と可塑剤、そして炭酸カルシウムなどの微粒子充填剤の黄金比率にある。
かつて主流だった天然ゴム製の消しゴムは、紙の表面を物理的に削るような摩擦力で文字を薄くしていたため、紙が毛羽立ったり黒鉛が伸びて周囲が黒ずんだりすることが多かった。これに対し、プラスチック消しゴムであるMONOはアプローチが根本から異なる。
消しゴムを紙に擦り付けると、表面の樹脂がわずかに溶融・変形し、紙の微細な繊維に入り込んだ鉛筆の黒鉛粒子を「抱き込むように吸着」する。そして、削れた消しゴム本体が適度な粘り気を持ってちぎれ、黒鉛を内側に閉じ込めながら「消しカス」として巻き取っていくのだ。紙を傷めず、黒鉛だけをきれいに剥がし取る高分子材料の配合バランスこそが、半世紀にわたりトップを走り続ける最大の理由といえる。