姫路城の特別史跡内という立地は、全国の動物園の中でも唯一無二の存在感を放つ。一方で、文化財保護法に基づく史跡整備の観点から、建造物の新設や大幅な拡張には厳しい制限が課されてきた。こうした背景から、姫路市は中長期的な再編計画として、施設を手柄山中央公園へ移転・統合する構想を提示している。
手柄山中央公園は、緑豊かな都市公園として市民に親しまれる一大拠点だ。この地への移転が実現すれば、広大な敷地を活かした自然採光や広々とした放飼場の確保が可能となり、動物たちにとっても圧倒的に豊かな環境が整う。歴史的景観の復元を進めたい城郭整備計画と、最先端の飼育環境を目指す施設側双方の意図が交錯する中で、移転に向けた慎重な検討が重ねられている。