世界規模の水産資源争奪戦、原油高に伴う物流費や光熱費の急騰、そして深刻な人手不足。日本独自の食文化である回転寿司を根底から揺るがす構造変化が起きている。外食産業の中でも特に原価率が高いとされるこのジャンルにおいて、かつて当たり前だった「一律全品100円」というビジネスモデルの維持は極めて困難となった。
業界を牽引するFOOD & LIFE COMPANIES傘下の株式会社あきんどスシロー(代表取締役社長:新居耕平)や、独自路線を歩むくら寿司株式会社(代表取締役社長:田中邦彦)をはじめ、株式会社はま寿司やカッパ・クリエイト株式会社が展開するかっぱ寿司まで、飲食チェーン業界全体が黄皿・赤皿・黒皿といった階層型の新価格体系へと舵を切った。これは単なる便乗値上げではない。一皿あたりの提供価値を最大化し、事業を継続しながら高品質なネタを確保するための苦肉の策であり、緻密な生き残り戦略なのだ。