この議論に火をつけた大きな要因の一つが、映像コンテンツの影響力だ。Netflixで配信され世界的議論を呼んだ『ホワット・ザ・ヘルス』や、アスリートのパフォーマンスと食生活の偏見を切り取った『ゲームチェンジャー: スポーツ栄養学の真実』といったドキュメンタリー映画は、植物性食生活の有効性を唱え、乳製品に対する疑念を視聴者に与えた。
さらに、YouTubeをはじめとする動画共有プラットフォームでも医療従事者や健康インフルエンサーが独自の知見を発信している。日本国内では、ベストセラー著者の医師・新谷弘実氏が早くから著書の中で乳製品の過剰摂取への警鐘を鳴らしていたが、デジタル空間の拡大によってその声が一気に拡散された格好だ。一般消費者は今や、かつてないほど大量の批判的情報に直接晒されている。