レスキューナースとして長年災害現場を歩み、防災啓発を行う辻直美氏は、「ぶっつけ本番で使おうとすると、9割の人が尿漏れや汚損の失敗をする」と警鐘を鳴らす。携帯トイレを正しく使用するためには、解剖学的な特徴に応じた適切な着座形態と身体操作が欠かせない。
女性が洋式便座のない環境や野外で使用する場合、最も確実なのは壁や頑丈な構造物に背中を預ける姿勢だ。両足を肩幅よりやや広く開き、膝を軽く曲げて腰を垂直に落とす。この時、受け袋の受け口(開口部)の前方を少し高めに引き上げ、肌に隙間なくフィットさせることが漏れを防ぐ鉄則となる。また、市販の折りたたみパイプ椅子に穴を開けた簡易便座を自作または準備しておけば、腰部への負担を劇的に軽減できる。