医学的記録とギネス世界記録の双方で「人類史上最も重い人物」として公式認定されているのが、アメリカ・ワシントン州出身のジョン・ブラウワー・ミノック(1941〜1983)です。彼が1978年の入院時に記録した推定体重は、驚異の体重635kgでした。
幼少期から肥満傾向にあったミノック氏は、12歳の時点で体重が133kgに達し、22歳で230kgを超えていました。しかし、彼の過去最高体重記録は単なる脂肪の蓄積だけが原因ではありませんでした。体内に異常な水分が溜まる「全身性浮腫」を患っており、医師の診断によれば、ピーク時の体重のうち約400kg分は余分な細胞外液(水分)であったと推計されています。
1978年、心不全と呼吸不全で倒れたミノック氏をシアトルの大学病院へ搬送する際には、1ダース以上の消防隊員と救急救命士、特注のストレッチャーが必要となりました。病院では2台のベッドを連結した特注寝台が用意され、彼の体を横転させるだけでも13名以上の看護スタッフを要したという記録が残されています。