「当日は平服でお越しください」。案内状にそう書かれていた場合、多くの人が「普段着(カジュアルウェア)で構わない」と誤解しがちです。しかし、冠婚葬祭における平服とは「礼服でなくてもよいが、場にふさわしい略喪服を着用する」という意味を持ちます。ジーンズにスニーカー、あるいは柄物のカットソーで参列することは、たとえ身内だけの法事・法要であってもマナー違反とみなされます。
なぜ身内だけなのに普段着がNGなのか。最大の理由は、法事が故人を偲ぶ宗教儀礼であり、読経を行う僧侶を迎える公の場でもあるためです。たとえ親兄弟だけであっても、施主や招かれた側がラフすぎる格好をしていると、迎える僧侶に対して礼を欠くことになりかねません。「気を使わない関係」と「敬意を払わない態度」は明確に区別すべきです。