映画館の通常スクリーンとIMAXレーザーを隔てる最大の要素は、「映像の明るさとコントラスト比」、そして「視野を覆い尽くす専用スクリーン設計」にあります。従来の一般的な映画館で採用されてきたキセノンランプ式プロジェクターは、光源の経年劣化や光量の限界から、大画面になるほど画面の四隅が暗くなったり、黒い部分が白浮きしてグレーに見えたりする弱点を抱えていました。
これに対し、IMAXレーザーは専用に開発されたレーザー光源エンジンを採用しています。従来のプロジェクターと比較して格段に明るい光量を維持しつつ、漆黒の闇から鮮烈な閃光までを破綻なく描き出す圧倒的なダイナミックレンジを誇ります。映画製作者が意図した色彩設計を忠実に再現できる色域の広さも備えており、夜景シーンや宇宙空間を描いたSF映画では、スクリーンの枠を感じさせない深い奥行きが立ち現れます。
さらに見逃せないのが、IMAXデジタルとレーザーの比較における進化点です。かつての2K上映が中心だったデジタル方式から、レーザー方式では高精細な4K解像度が標準となりました。巨大なスクリーンにどれだけ近付いても画素の粗さが目立たず、役者の瞳の虹彩や衣装の細かな繊維の質感までが精緻に浮かび上がります。
音響面においても、通常劇場の5.1chや7.1chサラウンドを大幅に超える「IMAXレーザー12ch音響システム」が導入されています。頭上(天井)や左右の側面に独立したハイトスピーカーが配置され、針が落ちるような微細な衣擦れの音から、劇場全体を物理的に揺るがす地鳴りのような重低音まで、音が空間を自在に駆け巡るピンポイントな音響定位を体感できます。