茅ヶ崎の気象を難解にしている主犯は、他ならぬ相模湾の懐の深さだ。黒潮の分流が湾奥へと暖かく湿った空気を送り込む一方、丹沢や箱根の山筋からは冷えた山風が吹き下りてくる。この二つの気流がちょうど衝突するポイントが、まさに烏帽子岩を沖に臨むこの海岸線なのだ。
一般的な天気予報では「晴れ時々曇り」といった単調なマークで片付けられがちな日であっても、サザンビーチちがさきでは突如として白波が立ち、砂煙が舞い上がる。サーファーやビーチバレー愛好者にとって、この風の乱れは死活問題だ。波のフェイスは午後にかけて急速に崩れやすく、潮位の変動と相まって砂浜のセットアップエリアは潮をかぶるリスクが高まる。