大観の革新性を語る上で外せないのが、師である岡倉天心との関係だ。「絵画に国境はないが、国籍はある」——天心の教えを胸に、大観は明治期から果敢に欧米へと渡った。インドやアメリカでの展覧会は、当時の西洋美術界に大きな衝撃を与えた。
2026年の国際アートマーケット(サザビーズやクリスティーズなど)において、大観の初期海外渡航期の作品は過去最高値を更新し続けている。西洋の遠近法に屈せず、日本の空間表現を世界水準へ引き上げたプレゼンテーション能力は、グローバル化が進む現代アートの文脈で改めて絶賛されている。