奥羽本線を語る上で避けて通れないのが、山形新幹線(福島~新庄)および秋田新幹線(大曲~秋田)との線路共用区間だ。新幹線車両が在来線の線路を走る「ミニ新幹線」方式を採用しているため、標準軌(1435mm)と狭軌(1067mm)が混在し、運行系統が極めて複雑に絡み合っている。
山形新幹線区間において強風や倒木で「つばさ」が遅延すれば、同じ線路上を走る奥羽本線の普通列車も待避線での待機を余儀なくされ、芋づる式にダイヤが崩壊する。逆もまた然りで、ローカル列車の車両不具合が新幹線ダイヤを直撃し、東京駅発着の東北新幹線全体にまで影響が波及することも珍しくない。
鉄道事業としての輸送規模が大きい新幹線が優先される傾向にあるため、ローカル区間の普通列車は運転打ち切りや区間運休の対象になりやすい。SNS上で「新幹線が優先されて普通列車が来ない」といった嘆きが散見されるのはこの構造的要因によるものだ。直通区間の運行状況を追う際は、在来線情報だけでなく新幹線の運行情報アカウントも同時に監視対象に入れておく必要がある。