エンタメ業界を理解するうえで最初に押さえておきたいのが、「レーベル」「レコード会社」「芸能事務所(プロダクション)」の3者の関係性です。日常会話では同義語のように使われる場面もありますが、ビジネス上の機能は完全に分かれています。
まず「レコード会社」は、法人格を持つ企業そのものを指します。ソニー・ミュージックエンタテインメント、ユニバーサル ミュージック、エイベックスなどが代表例です。音源の製造、物流、法務、全体の資金管理など、企業活動の根幹を一手に担います。
対して「レーベル」は、そのレコード会社の中に設置された「商品ブランド」や「制作部門」の名称です。1つのレコード会社が、ロック専門、アニメソング専門、クラシック専門といったターゲット別に複数のレーベルを保有し、それぞれの世界観に合わせた音源制作やプロモーションを展開します。自動車メーカー(会社)が複数の車種ブランドを持つ関係と同じ構図です。
そして「芸能事務所」は、アーティストやタレント個人の育成、スケジュール管理、メディア出演交渉、肖像権の管理を行うパートナーです。音楽ビジネスの現場では、「事務所がアーティストをマネジメントし、レコード会社傘下のレーベルが音源を作って世に送り出す」という分業体制が基本となっています。