熊本の変革は第1工場の稼働だけでは終わらない。より高度な先端プロセスを担うTSMC熊本第2工場建設計画が本格化したことで、地域経済の熱量はさらに一段上のステージへと押し上げられた。半導体受託製造産業(ファウンドリ)というビジネスモデルの特性上、ひとたび巨大拠点が定着すれば、世界中から関連部材メーカーやメンテナンス企業が熊本周辺に恒久的な拠点を構えざるを得なくなる。
第2工場の新設は、AI向け高性能半導体や車載エレクトロニクスの需要拡大を背景に、地域におけるサプライチェーンの厚みを飛躍的に増している。これに伴い、熊本空港や八代港を経由する国際貨物量は急増。単なる製品の組み立てにとどまらず、最先端の研究開発機能や試作ラインの設置を模索する動きすら現れており、熊本は単なる地方生産拠点から「アジアの先端技術拠点」へと脱皮しつつある。