スーパーの鮮魚コーナーで「たらの卵」や「助子(すけこ)」という表記を見て混乱する人は後を絶ちません。決定的な違いは親となるタラの種類にあります。
私たちが朝食や加工食品で日常的に食べている「たらこ」や「辛子明太子」の原料は、小型のスケトウダラ(助惣鱈)の卵巣です。皮が薄く、粒子が細かくサラサラとしており、塩漬けにすることで均一な食感が生まれます。
一方、冬場に「たらの卵」「真子(まこ)」として生の状態でパック売りされているのは、大型の真鱈(マダラ)の卵巣です。外見は赤黒く血管が網目状に走り、一房が数百グラムから1キロ近くに達することもあります。粒が大きく、皮の中にぎっしりと粘り気のある卵が詰まっており、塩漬けではなく「煮込み料理」や「炒り煮」で真価を発揮する食材です。
スケトウダラとマダラの卵の違いを正しく認識していないと、「買ってきたたらの卵を生で食べようとして失敗する」あるいは「塩漬けにしようとして生臭さに悩まされる」といったトラブルにつながります。