多くの利点を持つブロック塀カバー工法ですが、事前に把握しておくべきデメリットや構造的リスクも存在します。
第一のデメリットは、「既存ブロック自体の構造的欠陥を治癒できるわけではない」点です。パネルで覆ってしまうと、内部で進行する鉄筋のサビや中性化、ブロックの割れを外から視認できなくなります。万が一、基礎に致命的な損傷がある状態で化粧パネルを取り付けると、地震時に壁ごと倒壊する重大事故につながりかねません。
第二に、DIY施工による失敗リスクが挙げられます。ホームセンター等で木目調パネルを購入して直貼りしようとするケースが見られますが、強風時の風圧荷重計算を誤り「台風でパネルごと吹き飛ぶ」「接着強度の不足で剥離する」といったトラブルが後を絶ちません。ブロックの空洞部分に正確にアンカーを打ち込み、水平垂直を保ちながら耐風圧下地を組む作業は、プロの熟練技術を要する領域です。