千年血戦篇の根幹をなす対立構造は、死神と滅却師(クインシー)の千年にわたる因縁です。影の領域に潜伏していた滅却師の軍勢「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」は、総帥であるユーハバッハのもと、瀞霊廷へ電撃侵攻を敢行しました。
その中核を担うのが、アルファベットの「聖文字(シュリフト)」を刻まれた精鋭部隊「星十字騎士団(シュテルンリッター)」です。死神の奥義である「卍解」を奪うメダリオンを駆使し、護廷十三隊を壊滅的危機へと追い込みました。
そして最大の障壁となるのが、ユーハバッハの有する神話的能力「全知全能(ジ・オールマイティ)」です。これは単に「未来を見通す」だけに留まらず、「自身が認知したあらゆる未来を意のままに改変・書き換える」という理不尽極まりない力です。死神側がどれほど強力な卍解を繰り出そうとも、先回りして刀を折る、罠を仕掛けるなど、正面突破は論理的に不可能な絶対領域を誇ります。
この無敵の暴君を打破する鍵となるのが、石田雨竜の「完全反立(アンチサーシス)」、藍染惣右介の「鏡花水月」による認識の攪乱、そして滅却師の血脈に由来する「静血装(血装)」と「銀の血鏃(ぎんのけつぞく)」です。未来を改変する能力に対し、過去に起きた事実の逆転や、改変する未来そのものの知覚を狂わせる連携こそが、決着への唯一の突破口となります。