九州特有の甘口醤油に初めて触れた人は、その豊かなコクとまろやかさに驚くことが少なくありません。九州の醤油が甘い理由には、地域の歴史と食文化が深く関係しています。鎖国時代に出島を通じて砂糖が手に入りやすかった長崎街道(通称:シュガーロード)の歴史的背景に加え、沿岸部で獲れる新鮮な魚の脂や塩味を引き立てるため、自然と甘みと旨味を融合させた味付けが定着しました。
その九州醤油の最高峰として全国に名を馳せるのが、大分県臼杵市に本社を置くフンドーキン濃縮・醸造グループです。1861年(文久元年)の創業以来、城下町・臼杵の清らかな水と澄んだ空気に育まれながら、伝統の木樽醸造と最先端の衛生管理を融合させたモノづくりを続けています。
フンドーキンが手がける甘口醤油の大きな特徴は、単に砂糖や甘味料を加えただけではない点にあります。大豆と小麦をじっくり発酵・熟成させて引き出した芳醇な諸味(もろみ)の風味に、選び抜かれた甘味と旨味を黄金比でブレンド。塩分のかどが取れた柔らかな口当たりと、後味に残る上品な余韻を実現しています。