味仙を語る上で欠かせないのが「店舗ごとの運営母体の違い」です。味仙は単一のチェーン店ではなく、創業者の兄弟・親族がそれぞれ独立した会社として各店舗を経営しています。元祖である「今池本店」を長男が守る一方、「矢場店」は次男が立ち上げ、独自の進化を遂げてきました。
矢場店が「他店より味が濃くて美味い」と評される最大の要因は、スープのコク深さとニンニク・唐辛子の豪快な配合バランスにあります。本店の上品でキレのある辛さに比べ、矢場店は油のパンチと旨味の密度が際立っており、一口目からガツンと脳を刺激する力強い味付けに仕立てられています。
厨房で振るわれる中華鍋の超強火調理が生み出す香ばしさも矢場店の持ち味です。肉ミンチの脂の甘みと粗挽き唐辛子の刺激が絶妙に調和しており、この過激なまでの濃厚さこそが「一度食べると矢場店以外では満足できなくなる」と言わしめる決定的な理由です。