長引く経済の停滞やグローバル化の波の中で、若い世代が求めたのは「地に足のついた居場所」だった。東京に出てキャリアを築くことだけが成功の解ではない。そう気づき始めた20代の若者たちにとって、自分が生まれ育った街への帰属意識は、かつてないほど切実な意味を持っている。
大阪市内のIT企業で働く26歳のデザイナーは語る。「理屈じゃない。根拠がなくても『地元やから負けへん』と言い切るマインドが、不安な時代を生き抜くための盾になる」。スマートで洗練された言葉よりも、泥臭くストレートな関西弁の響きが、閉塞感を打破するための強力なエネルギーに変換されている。