現在、線路上で繰り広げられている最大のハイライトは、長年親しまれてきた国鉄115系電車としなの鉄道SR1系電車による世代交代劇だ。昭和・平成の信越本線を支えた115系は、独特の重厚なモーター音と湘南色・スカ色などの多彩なリバイバル塗装で多くの人々を魅了し続けてきた。しかし、経年による老朽化に伴い、その活躍の場は確実にフィナーレへと向かっている。
代わって主役の座に就いたSR1系は、鮮やかなロイヤルブルーのライナー車両や、清潔感あふれる赤とシルバーの一般車両が信州の風景に新たな彩りを加えている。最新鋭の省エネ制御機器を備え、シャープなLEDヘッドライトを輝かせて疾走する姿は、これからの地域輸送を担う頼もしさに満ちている。
新旧の車両が駅ですれ違う一瞬や、同じカーブを異なる時代の列車が駆け抜けていく姿を記録することは、時代の結び目をファインダーに収める作業だ。過去への郷愁と未来への鼓動が同居するこの過渡期こそ、カメラを持って現地を訪れる最大の動機となる。