インターネット上では時折、「キノシタ氏の楽曲はどれも底抜けに明るい萌えソング・ネタ曲の延長線上にある」という浅い見解を目にすることがあります。しかし、これは楽曲の音楽的骨格を見落とした大きな誤解です。
本作のスコアを詳細に分析すると、ジャズやファンクのイディオムであるテンションコード(9th、13th)やモーダルインターチェンジ(同主調からの借用和音)が随所に巧妙に組み込まれていることが分かります。単調なカワイイポップスであれば数回の試聴で飽きが来るところを、ベースラインの対位法的な動きと予測を裏切る転調によって、何度リピートしても耳が疲弊しない音楽的耐久性を獲得しているのです。
また、イラスト・動画・作詞・作曲・調声をすべて単独で完結させるキノシタ氏のクリエイターとしての純度の高さが、一切の商業的妥協を感じさせない強固なオリジナリティを成立させています。
【プロの結論】音楽心理学から解明する「多幸感ポップ」の効能とリスナーの適性
音楽心理学の観点から見ると、本作のようなハイテンポ・高周波ボイス・スウィングリズムの組み合わせは、脳の覚醒度を急上昇させ、ネガティブな感情反芻(ぐるぐる思考)を強制的に遮断する認知的リセット効果を持ちます。
ただし、その強烈な情報量ゆえに、リスナーの状態によって向き不向きが存在します。
【本作の視聴が向いている人】
・日々のルーティンワークや勉強でモチベーションを高め、作業効率を上げたい人
・リズムゲームでテクニカルなハネリズムの爽快感を味わいたいプレイヤー
・色彩豊かで躍動感あふれるMVアニメーション表現を鑑賞したいクリエイター志向の人
【視聴において慎重になるべき人】
・重度の感覚過敏や頭痛を抱えており、高BPMかつ高周波の音響に疲労を感じやすい状態にある人
・ゆったりとしたアンビエントやローファイなChillサウンドで静かにリラックスしたい気分のとき