大学駅伝界の頂点を争う二大巨塔のスカウト合戦は、熾烈を極める。青山学院大学陸上競技部を率いる原晋監督は、選手の個性を引き出し、メディア対応力まで含めた総合的な人間形成を掲げて有望株を引き寄せる。独自のフィジカルトレーニングと明るいチームカラーに惹かれ、全国トップクラスのスプリンター系長距離ランナーが集まる。
一方、駒澤大学陸上競技部で指揮を執る藤田敦史監督は、徹底した走り込みと世界基準のスタミナ育成を掲げ、泥臭く強い選手を育て上げる。箱根での勝利はもちろん、マラソンで日の丸を背負うランナーの育成を目指す指導哲学は、骨太な成長を望む高校生から絶大な支持を集める。
東京箱根間往復大学駅伝競走での覇権を狙う両校のアプローチは実に対照的だ。メソッドの革新性で惹きつける青学と、伝統と世界への王道ルートで口説く駒澤。高校トップランナーたちは自らの将来像を重ね合わせ、究極の二者択一を迫られることになる。