郡山で本当に美味い弁当決定版!地元民推しの名店から駅弁まで

郡山で本当に美味い弁当決定版!地元民推しの名店から駅弁まで

郡山 お 弁当の現場を歩くと、この街ならではの食文化の層の厚さに圧倒される。東北の交通結節点として人や物資が交差し続けてきた福島県郡山市。新幹線のプラットホームから市街地の入り組んだ路地裏、さらには郊外の田園地帯に至るまで、折詰の四角い箱に詰め込まれた熱量は並大抵ではない。単なる「食事のテイクアウト」という枠を軽やかに飛び越え、肥沃な安積平野の恵みと職人の意地が息づく食の縮図がここにある。

ライフスタイルの変化に伴って中食産業のあり方が見直される現在、日常のランチから格式ある会合までを支える郡山 お 弁当の選択肢はかつてない広がりを見せている。伝統の味を頑なに守り抜く老舗から、時代のニーズを捉えて急成長する気鋭のデリバリー専門店まで、その最前線を追った。

全国の駅弁ファンを唸らせる株式会社福豆屋「海苔のり弁」の凄み

郡山を語る上で、鉄道の歴史と不可分にある駅弁の存在を外すことはできない。その最高峰として全国区の知名度を誇るのが、郡山駅(福島県)を拠点とする老舗・株式会社福豆屋が手がける「海苔のり弁」だ。JR東日本が主催する駅弁コンテストでグランプリに輝いて以来、その人気は衰えるどころか過熱の一途をたどっている。

折蓋を開けた瞬間に立ちのぼる、香ばしい磯の香り。みちのく福島県産コシヒカリのふっくらとした白米の上に、職人が手作業で敷き詰めた極上海苔と特製おかか、昆布が二段重ねで敷かれている。素朴極まりない構成でありながら、ひと口ごとに米の甘みと出汁の旨味が押し寄せる。付け合わせの一本焼き鮭や出汁巻き卵、煮物のひとつひとつにまで丁寧な仕事が行き届いており、冷めても一切損なわれない味の設計には脱帽するほかない。出張帰りのビジネスパーソンだけでなく、これを目当てに郡山駅に途中下車する旅行者が後を絶たないのも頷ける。

地元民だけが知る隠れた名店と「うつくしまエゴマ豚」の極上肉弁当

駅前の喧騒を少し離れると、観光ガイドには載らない地域密着型の名店が点在している。地元住民が日常的に通い詰める精肉店直営の惣菜店や個人割烹では、福島が誇る銘柄肉「うつくしまエゴマ豚」を使った肉弁当が圧倒的な支持を集めている。

エゴマ(じゅうねん)を飼料に配合して育てられたこの豚肉は、脂身の融点が低く、口に入れた瞬間にサラリと溶けるような甘みが広がるのが特徴だ。自家製の特製味噌やニンニク醤油タレを絡めて香ばしく焼き上げられた厚切り肉が、炊き立てのご飯を覆い尽くす。ボリューム満点でありながら、脂っこさを感じさせない上品なキレがある。注文を受けてから鉄板で一気に焼き上げるため、出来立ての温もりと香ばしさをそのまま持ち帰ることができるのも、地域に根ざした店ならではの贅沢だろう。

小林 直樹
Author

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。