週末の深夜1時。店内は昼間と変わらぬ熱気に包まれている。仕事帰りの会社員、トレカのファイルを手にした高校生、静かにヴィンテージ古着の棚を漁る服飾好きの若者たち。通路はすれ違うのも一苦労なほど狭く、まるで迷宮だ。
EC全盛期の反動とも言える現象が起いている。画面上の美しい写真と決められた価格で購入するデジタルなショッピングに、消費者はどこか物足りなさを感じ始めているのだ。棚の奥深くに眠る目当ての品を自らの手で引っ張り出す感覚。いわゆる「ガサ入れ」と呼ばれるこの探索行為そのものが、現代人にとって最高のエンターテインメントに昇華している。