自身が心理職としての資質を備えているかを客観的に見極めるため、学術的な臨床知見をもとに作成された簡易適性診断テストを実施してみましょう。以下の項目に対する直感的な反応が、適性の度合いを如実に示します。
【心理カウンセラー適性診断チェックシート】
□ 他人の理不尽な怒りや悪意に直面しても、「この人にはそう表現せざるを得ない背景がある」と一歩引いて観察できる
□ 解決策が見つからない混沌とした状態(グレーゾーン)に、無理に答えを出さず留まることができる(ネガティブ・ケイパビリティ)
□ 人の秘密やプライベートな情報を知っても、他言したい衝動に駆られない(厳格な倫理観)
□ 自分の弱点、コンプレックス、過去のトラウマを客観的に認識し、受け入れている
□ 「ありがとう」と感謝されなくても、専門職としての責務を淡々と遂行できる
□ 科学的根拠(エビデンス)や新しい心理療法の知見を学び続けることが苦にならない
上記で4項目以上に即座に首肯できる場合、専門的な訓練に耐えうる基盤が整っています。一方で、現場において「最も危険」と見なされ、早期に挫折しやすい心理カウンセラーに向いていない人の特徴も明確に定義されています。
1. メサイア・コンプレックス(救済者妄想)の強い人
「困っている人を救ってあげたい」「自分が変えてあげたい」という動機が前面に出るタイプです。無意識のうちにクライアントを自分に依存させ、自らの承認欲求を満たす道具にしてしまう危険性があります。
2. 白黒思考(二元論)が強く正論を好む人
「何が正しいか・間違っているか」を重視するタイプは、不倫や依存症、非行などの複雑な文脈を抱えるクライアントを無意識に断罪してしまい、深刻な関係破綻を招きます。
3. 自分自身の未解決のトラウマを他者投影する人
「自分もかつてうつ病で苦しんだから、その経験を活かしたい」という志望動機は一般的ですが、自らの傷が完全に昇華・客観視されていない場合、クライアントの苦しみに自らの過去を重ね合わせ、面接室でパニックを起こす事例が後を絶ちません。