神域において本当に避けるべきは、見えない祟りではなく、無作法によって場の秩序を乱す現実のタブー行動である。近年、有名なパワースポットとして稲荷神社を訪れる人が増えたことで、マナー違反によるトラブルが後を絶たない。
もっとも重大なNG行為は、油揚げや生ものを指定場所以外に放置して帰ることだ。害獣被害や異臭の原因となり、神職や清掃スタッフに多大な迷惑をかける行為は、参拝以前のモラル崩壊に他ならない。また、拝殿の真ん中を陣取って長時間の撮影を行ったり、結界を越えて眷属像に触れたりする行為も神聖な空気を穢す。見返りだけを求めて大口の願掛けをし、願いが叶った途端に感謝の参拝(お礼参り)を怠る姿勢も、人としての信義に反する悪手である。