彼女の創造性の根底には、幼少期から身近に存在した芸術の気配がある。祖父・福王寺法林、そして父・福王寺一彦という日本美術界に燦然と輝く画家たちの背中を見て育った環境は、彼女の美意識を必然的に深みのあるものへと育て上げた。色彩に対する鋭敏な感覚や、普遍的な「美しいもの」を見極める確かな眼差しは、血筋という一言では片付けられない圧倒的な体験値に裏打ちされている。
その天賦の才が爆発的な輝きを放ったのが、母親が創業したブランド「AHKAH」での活躍だった。ジュエリーを単なる高価な装飾品から「日常に寄り添う最上のスキンジュエリー」へと再定義し、空前の繊細美ブームを巻き起こした手腕は、当時のファッション業界に強烈なインパクトを与えた。