幼児の自発的な探求心を重んじるモンテッソーリ教育の視点からも、折り紙がもたらす「微細運動(ファインモータースキル)」への刺激は極めて高い評価を受けている。高額な知育玩具を買い揃える必要はない。薄い紙をつまみ、折り筋を指の腹でプレスし、裏返すという一連の反復動作こそが、脳の運動野をダイレクトに活性化させる。
幼児教育の臨床研究においても、2歳半から3歳にかけて指先を使った造形遊びに日常的に親しんだ子どもは、その後の運筆力やハサミの操作、さらには集中力の持続時間において顕著なアドバンテージを示すことが分かっている。触覚を通じて紙の張力や摩擦を学ぶ体験は、平らな液晶画面をスワイプするだけでは決して得られない、身体知としての知性を育てる。