アマチュア大会でのデビュー戦。結果は甘くなかった。何度も打ちのめされ、マットに沈み、悔し涙で顔を歪める夜が続いた。「タレントの売名行為だ」という心ない批判の声が耳に届くこともあったはずだ。しかし、彼女はグローブを外さなかった。
負けるたびにジムへ戻り、フォームを修正し、ひたすらサンドバッグを叩き続けた。セコンドの声に耳を澄まし、自分の弱さと正面から向き合う姿勢。その泥臭い努力が実を結び、プロライセンスを取得してリングに立った瞬間、会場全体が揺れるほどの拍手が彼女を包んだ。リングの上で見せる鋭い眼光は、もうテレビの前の「いじられ役」ではなく、一人の孤高のファイターのそれだった。