よく混同される職業に監察医や警察医があるが、その役割と立場は明確に分かれている。決定的な違いは、彼らが「警察官」であるか「医師」であるかだ。
監察医は、死因不明の遺体に対して解剖(行政解剖)を行い、医学的な観点から死因を特定する医師である。一方、検視官は警察官として現場の指揮を執り、刑事手続上の要件や犯罪捜査の視点から検視を実施する。また、地域開業医などが警察からの要請を受けて死体検案を行うケースは警察医と呼ばれる。医療と警察捜査がそれぞれの専門性を活かして連携することで、日本の死因究明制度は支えられている。