人の移動もまた、洗練の度合いを深めている。インバウンド観光産業において、台湾からの訪日客はリピーター比率・消費単価ともにトップクラスを維持し続ける。彼らの関心はすでに定番の観光地巡りから、東京の隠れた名建築ツアーやローカルな食文化体験、地方へのハブとしての東京滞在へとシフトした。
この旺盛な流動を支えているのが、羽田・成田と台北(松山・桃園)を密に結ぶ航空ネットワークだ。チャイナエアラインをはじめとする航空各社は、ビジネスクラスやプレミアムエコノミーのサービスを刷新。機内食に台湾のミシュラン獲得レストランのメニューを導入するなど、搭乗した瞬間からシームレスなカルチャー体験を提供する試みが好評を博している。移動そのものをプレミアムな時間に変えるアプローチが、ハイエンド層の往来をさらに後押ししている。