Q1:12ヶ月法定点検は、自分で(ユーザー点検として)行うことはできますか?
A1:法律上、道路運送車両法では「使用者自らが点検を行うこと」も認められています。自分で点検を行い、点検整備記録簿にチェックを記入して保管すれば法的な義務は果たしたことになります。ただし、タイヤを外してのブレーキパッド残量測定や排気ガス濃度の点検、下回りのボルト締め付けトルク確認など、プロの工具と専門知識がなければ正確な点検は不可能です。整備不良による事故のリスクや保証適用の観点から、自己点検のみで済ませるのは推奨できません。
Q2:車検の際に24ヶ月定期点検を受けず、車検の検査ラインだけ通すことは可能ですか?
A2:可能です。いわゆる「ユーザー車検」や「代行車検」において、点検を後回しにして先に車検を通す「前検査・後整備」という制度が存在します。この場合、車検証の備考欄に「点検整備記録簿なし」と記載されます。ただし、車検合格後に必ず法定整備を実施することが法律で義務付けられており、点検を放置したまま走行を続けることは安全基準上、極めて危険です。
Q3:点検整備記録簿を紛失してしまった場合、再発行はできますか?また売却時に不利になりますか?
A3:過去の記録簿そのものを完全に再発行することは原則不可能です。ただし、作業を依頼した特定の整備工場に整備履歴データが保存されていれば、過去の作業証明書を再出力してもらえる場合があります。記録簿を紛失すると、過去のメンテナンス履歴や走行距離の真正性が証明できなくなるため、売却時の査定額が5万〜10万円以上減額されるケースが一般的です。車検証入れの中に確実に保管してください。
Q4:2026年現在、法定点検のルールで特に注意すべき最新の変更点はありますか?
A4:自動車の電子化に伴い、国が導入を進めてきた「OBD検査(車載式故障診断装置を活用した検査)」の運用が本格化しています。警告灯が点灯していなくても、ECU内部に自動ブレーキや電子制御装置の異常コード(DTC)が記録されていると車検を通過できなくなりました。これにより、目視や打音だけでなく、スキャンツールを用いた電子制御システムの点検がこれまで以上に重要視されています。