「寝耳に水」と極めて近い意味を持つ表現に「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」があります。両者は同義語として扱われることが多いものの、語源のスケールや使用範囲において明確な違いが存在します。
「青天の霹靂」は、南宋の詩人・陸游の詩に登場する「青く晴れ渡った空に突然激しい雷が鳴り響く」という故事成語に基づいています。対比すると以下の違いが鮮明になります。
第一に、出来事の規模感です。「寝耳に水」が個人的・身近な範囲での不意のトラブルによく用いられるのに対し、「青天の霹靂」は社会的な大事件や、人生を劇的に変えてしまうほどの大激変に対して使われる傾向があります。
第二に、吉事への適用可否です。「寝耳に水」が悪報に限定されるのに対し、「青天の霹靂」は衝撃の度合いがあまりに大きい場合、稀にポジティブな奇跡(無名の新人が世界的アワードを受賞するなど)に対しても比喩として転用されるケースがあります。