この急速な広がりの起爆剤となったのは、間違いなくZ世代を中心とする若年層の流行だ。TikTokやInstagramで「螺螄粉(ルオスーフェン)」の調理動画や、激辛火鍋の食レポがバズると、若者たちは迷わず「現地と同じ材料」を求めて店舗へと向かう。
「日本の一般的なスーパーで売られている調味料では、どうしてもあの本場のパンチが出ないんです」。毎週のように通う都内の女子大学生(21)は熱く語る。「山椒の痺れるような感覚や、本場のラー油の深みはここに来ないと買えない。YouTubeでレシピを見て、まったく同じ調味料を買い揃えるのが週末の楽しみになっています」。
かつて日本向けにマイルドにアレンジされた「街中華」で満足していた層が、手加減なしの「本物の味」に目覚めた。この嗜好の変化が、現地直送の食材を豊富に抱える店舗の強みと完全に合致したと言える。