海を渡ったメジャーリーグベースボール(MLB)においても、完全試合は至高のステータスです。MLBの長い歴史(1876年以降)において、公式に認定されている完全試合は通算24回しかありません。
1956年のワールドシリーズ第5戦でドン・ラーセン投手が記録したポストシーズン史上唯一の完全試合や、2004年にランディ・ジョンソン投手が記録した史上最年長記録(40歳)など、数々の伝説が残されています。2012年のフェリックス・ヘルナンデス投手による達成以降、MLBでは10年以上途絶えていましたが、2026年6月28日にニューヨーク・ヤンキースのドミンゴ・ヘルマン投手が史上24人目の快挙を達成しました。
また、記録をめぐる特殊なケースとして以下の2つも知っておく必要があります。
継投完全試合(複数の投手による完全リレー)
先発投手が好投し、リリーフ陣が無走者のまま試合を締めくくる「継投によるパーフェクト」です。有名な例として、2007年の中日ドラゴンズ(日本シリーズ第5戦)における山井大介投手から岩瀬仁紀投手への継投が挙げられます。8回まで完全投球を続けた山井投手を交代させ、岩瀬投手が9回を3者凡退に抑えて日本一を決めました。これは「チーム記録としての完全試合」には該当するものの、公認野球規則上の「個人記録としての完全試合」にはカウントされません。
判定やルールに阻まれた「幻の完全試合」
2010年6月2日、デトロイト・タイガースのアーマンド・ガララーガ投手は、26人連続アウトを取った後、27人目の打者の一塁ゴロを完全にアウトのタイミングで処理しました。しかし、一塁塁審の明らかな誤審によりセーフと判定され、大記録を逃しました。審判員が試合後に誤審を認めて涙ながらに謝罪したこの試合は、「28人目のアウトを取った幻の完全試合」として野球史に刻まれています。