ブームの波紋は、都市部のトレンドスポットだけにとどまらない。過疎化や後継者不足に悩む地方の農村地域にも、予期せぬ恵みをもたらしている。
長野県や岩手県の山間部では、休耕田を活用した専用農園の開拓が急速に進む。都市部のトップパティシエたちが現地へと自ら足を運び、生産者と直接対話しながら独自の育成プランを共同開発するケースが増えているのだ。中間流通を限界まで削ぎ落とし、高品質な産物を適正な高価格で取引するダイレクト・ソーシング。これが地方の一次産業に高い収益性をもたらし、若手就農者の参入という大きな副産物まで生み出している。