Q1:認知症で指示が入らず、食事中に頸部前屈(顎引き位)を保てない患者にはどうアプローチすべきですか?
A1:無理に頭部を手で押さえつけると拒絶や不穏の原因になります。リクライニング角度を30度〜45度に倒した状態で、後頭部から肩甲骨下にかけてクッションを差し込み、背部全体で自然な軽度前屈が作れるようポジショニングを工夫してください。また、食事介助者は患者の目線より低い位置に座り、斜め下からスプーンを運ぶことで、自然と視線と顎が下がるよう誘導するのが効果的です。
Q2:看護問題として「誤嚥リスク状態」と「非効果的気道浄化」のどちらを優先すべきか迷います。
A2:すでに発熱や湿性ラ音があり、分泌物の貯留・排出困難が前面に出ている急性期は「非効果的気道浄化」を最優先課題(#1)に設定します。気道の開通と肺炎の沈静化が図れ、離床や経口摂取の再開を検討する回復期・維持期へ移行する段階では、再発防止を見据えた「誤嚥リスク状態」へと主軸を移していくのが臨床的に妥当な判断です。
Q3:経鼻胃管や胃瘻から栄養投与を行っている患者でも、誤嚥性肺炎の看護計画は必要ですか?
A3:極めて重要です。経管栄養中の患者であっても、夜間の唾液誤嚥(不顕性誤嚥)や、注入物の胃食道逆流に伴う誤嚥が高頻度で発生します。計画には「経管栄養注入時の上半身30度以上挙上」「注入終了後60分間の体位保持」「経口摂取を行っていなくても毎食時の口腔ケアを怠らないこと」を確実に盛り込む必要があります。