冬の庭木やお正月の縁起物として並び称される「南天(ナンテン)」「千両(センリョウ)」「万両(マンリョウ)」。名前の響きや実の色が似通っているため混同されがちですが、植物学的な特徴と実のつく位置を知っていれば迷うことはありません。
まず南天の特徴は、すらりと伸びた細い枝の先端に、円錐状に多数の球形の実が房となってぶら下がる点です。「難を転ずる」という語呂合わせから古くから鬼門除けの庭木として愛され、冬には細かくシャープな複葉が赤く美しく紅葉します。
これに対し、千両と万両は実のつく位置関係が正反対です。千両はギザギザした葉の上側に実をつけるため、上から見下ろしたときに赤い実が最も目立ちます。一方の万両はつややかな濃い緑の葉の下側に実がぶら下がるように実を結びます。「実が葉の上にあって目立つ千両に対し、実が葉の下に隠れて奥ゆかしい万両」と覚えると、散歩中でも一目で識別できるようになります。