被害者参加制度を利用して出廷した長谷さんの遺族の意見陳述は、法廷内の全員の胸を激しく揺さぶった。マイクを握る両親の手は震え、その声には押し殺せない怒りと深い絶望が滲んでいた。
「息子の未来は、あの日、あの冷たい公園で突然奪われました。被告たちには、それぞれ刑期を終えた後の人生があるかもしれない。しかし、私たちの息子には明日すら来ないのです」。母親が語りかけたその一言に、傍聴席からはすすり泣く声が漏れた。長谷さんが大学で打ち込んでいた学業、友人たちと語り合っていた将来の夢、家族と過ごすはずだった温かな時間。すべてが理不尽な暴力によって灰燼に帰した。
頭を垂れたまま謝罪の言葉を繰り返す被告たちに向けられたのは、「形式的な謝罪ではなく、奪った命の重さを一秒たりとも忘れずに服役してほしい」という、司法の量刑すら超えた親としての魂の叫びだった。