病名を告げられた直後の精神的ショックは、しばしば事故や親しい人の死に匹敵する。それまで当たり前だった自律的な身体が、突如として外部の巨大な透析機なしでは生きられない状態へと転落したように感じるからだ。
「明日からもう人間らしい暮らしはできない」と怯えるのは無理もない。特に働き盛りの40代や50代にとって、週に3回も半日潰れる治療は社会的死の宣告に近く感じられる。周囲に打ち明けることもできず、孤独のなかでネガティブな情報ばかりを拾い集めてしまう悪循環が、宣告直後の患者を精神的に追い詰めていく。
だが、この激しい悲嘆のプロセスそのものが、失われた健康への正常な喪失反応でもある。無理に前向きになる必要はない。まずは足元を揺るがす恐怖をありのまま認めることからしか、次の現実は見えてこない。