デビュー当初、批評家や古参ファンの一部は眉をひそめた。「浅薄なサブカル趣味の寄せ集め」「安易な逆張り」。貼られたレッテルはどれも辛辣だった。包帯、ナースキャップ、病みかわいいパステルカラー。これ見よがしな記号を身にまとい、「炎上商法上等」と言い放つ態度は、王道の輝きを誇るアイドル像への露悪的なパロディに他ならなかったからだ。
風向きが変わるのに時間はかからなかった。画面の向こうの彼女が晒していたのは、嘲笑されることへの恐怖と、それでも見つめられずにはいられない生々しい飢餓感だった。痛い。見ていられない。けれど目を逸らせない。皮肉めいた言動の裏側に張り付く情けなさは、SNSという名の巨大な品評会で身動きが取れなくなっていたオーディエンス自身の自画像そのものだったのだ。