アルコール発酵の反応式と仕組み!覚え方や乳酸発酵との違いを解説

アルコール発酵の反応式と仕組み!覚え方や乳酸発酵との違いを解説

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アルコール発酵を理解する第一歩は、全体の物質収支を示す化学反応式を頭に叩き込むことです。生物の細胞内で行われる複雑な酵素反応の集大成として、以下の式が成立します。

C₆H₁₂O₆(グルコース) → 2C₂H₅OH(エタノール) + 2CO₂(二酸化炭素) + 2ATP

この反応は細胞質基質内で行われます。反応の出発点となるのは、呼吸の初期段階と全く同じ「解糖系」です。1分子のグルコース(炭素数6:C₆)は、複数の酵素の触媒作用を受けながら分解され、最終的に2分子のピルビン酸(炭素数3:C₃)へと変化します。

解糖系の過程において、細胞は基質レベルのリン酸化によって2分子のATPを正味の生成量として獲得します。好気呼吸であれば、ピルビン酸はミトコンドリアへと送られてクエン酸回路や電子伝達系で大量のエネルギーを生み出しますが、酸素が存在しない嫌気的条件下ではその扉が閉ざされます。そこで作動するのが嫌気呼吸のメカニズムとしての発酵経路です。

ピルビン酸をそのままにしておくと、解糖系で水素を受け取ったNADHが酸化されず、補酵素であるNAD⁺が枯渇して解糖系自体が停止してしまいます。そこで酵母は、ピルビン酸をさらに分解・還元することでNAD⁺を再生し、過酷な環境下でも解糖系を回し続けて命を繋ぐための微小なATPを稼ぎ出しているのです。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。