正式な贈答品を贈る際に欠かせないのが熨斗(のし)の作法です。長寿祝いは何度繰り返しても喜ばしい慶事であるため、八十歳のお祝いのし書き方における水引は「紅白の蝶結び(花結び)」を選びます。一度きりであってほしい婚礼や快気祝いで使われる「結び切り」を使用するのは重大なマナー違反です。
のし紙の上段(表書き)には、「祝傘寿」「傘寿御祝」「寿」などの文字を毛筆や筆ペンで濃く鮮明に記します。下段には贈り主の氏名をフルネームで記載します。兄弟姉妹や家族一同で贈る場合は「子供一同」「孫一同」、あるいは連名で右側から年長者順に並べて書くのが正しい作法です。
お祝いの宴席を設ける「傘寿食事会マナー」においては、主役の身体的負担を最小限に抑える設計が求められます。夜遅くの宴席は避け、日中のランチタイム(11時半〜13時半頃)に1時間半から2時間程度でゆったりと進行するのが理想的です。足腰への負担が大きい座敷席は避け、靴のまま着席できる完全個室のテーブル席を予約することが重要です。周囲の喧騒で会話が聞き取りづらくならないよう、静穏性の高い部屋を選び、料理は主役の噛む力やアレルギーに合わせた柔らかい会席料理を事前に店舗側と打ち合わせておく配慮が不可欠です。
心からの祝福を伝えるメッセージ文例を、そのまま活用できる形で提示します。
【実の父親・母親へ】
「お父さん(お母さん)、傘寿のお祝いおめでとうございます。いつも家族を温かく見守り、支えてくれて本当にありがとう。80歳を迎えても趣味を楽しみ、元気に過ごしている姿は私たちの自慢です。これからも無理をせず、マイペースで楽しい毎日を過ごしてください。感謝を込めて。」
【義理の父親・母親へ】
「お父様(お母様)、謹んで傘寿のお慶びを申し上げます。いつも温かいお心遣いをいただき、心より感謝しております。実り豊かな八十歳の節目を健やかに迎えられましたことを、家族一同大変嬉しく存じます。寒暖の差が激しい季節柄、どうぞご自愛いただき、末永くお健やかにお過ごしください。」
【孫から祖父母へ】
「おじいちゃん(おばあちゃん)、80歳のお誕生日おめでとう!いつも優しい笑顔で迎えてくれてありがとう。おじいちゃんの作ってくれる料理(おばあちゃんとのお散歩)が大好きです。これからも体に気をつけて、ずっと長生きしてね。また近いうちに会いに行きます。」