英語の「Skinny(骨と皮ばかりの、極度に細い)」に由来するスキニーパンツは、その名が示す通り、太ももからふくらはぎ、足首に至るまで脚のラインへ隙間なく密着させたボトムスを指します。1950年代のロカビリー文化や1970年代のパンクロックシーンで反逆のアイコンとして着用され、2000年代半ばに「ディオール・オム(Dior Homme)」を率いたエディ・スリマンが提案したことで、ラグジュアリーからストリートまで世界的なメガトレンドへと昇華しました。
多くの人が混同しやすいのが、「スリムパンツ」や「テーパードパンツ」との違いです。店頭やECサイトで並んで表記されることが多いものの、服飾構造上のカッティングや着用感は根本から異なります。最大の違いは「生地と肌の間に生じるゆとり」と「足首への絞り込み角度」にあります。
日常のスタイリングにおいて、スリムパンツは「きちんとした清潔感」を演出する万能スラックスやストレートデニムの延長線上にあります。これに対し、スキニーパンツは極限まで余分な布を削ぎ落としているため、着る人のプロポーションを直接際立たせるアイテムです。この設計思想の差を理解することが、後述するスタイリングの成否を分ける起点となります。