三角筋の起始停止完全攻略|前中後部の作用と国試・筋トレに効く解剖学

三角筋の起始停止完全攻略|前中後部の作用と国試・筋トレに効く解剖学

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ジムのフリーウエイトエリアで最も多く見られる光景の一つが、サイドレイズを行っているトレーニーの首根っこが縮み、肩が極端にすくみ上がっているエラー動作です。本人は三角筋中部を追い込んでいるつもりでも、筋電図を取ると負荷の大部分が僧帽筋上部や肩甲挙筋へと逃げてしまっています。

この現象が起きる根本原因は、「外転運動の平面(プレーン)」を無視した動作軌道にあります。

解剖学的な教科書の図のように、体を真横から切った「前額面(純粋な真横)」でダンベルを外側へ上げようとすると、肩甲骨の本来の傾斜角度(約30度前方へ向いている解剖学的角度=スキャプラプレーン:肩甲骨面)と衝突します。前額面での純粋な外転は、肩峰と上腕骨大結節が骨性衝突を起こしやすいため、身体の防御反応として肩甲骨が無意識に挙上し、首をすくめる代償動作が強制的に発動してしまうのです。

また、ネット上でかつて推奨されていた「ダンベルを上げるときに小指側を高くして、水差しから水を注ぐように内旋させる」というフォームは、現代の機能解剖学においては推奨されません。上腕骨を内旋させた状態で外転を行うと、大結節が肩峰の直下に潜り込み、インピンジメントリスクを跳ね上げることが確認されています。怪我を防ぎながら三角筋中部に強烈なメカニカルストレスを与えるには、肩甲骨面(約30度斜め前方)に沿って、手のひらは下または親指側がわずかに高い中間位を保って挙上するのが、構造的に最も安全かつ効率的な選択です。

石川 優花
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石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。