Q1:金継ぎにかかる費用の相場は、プロに頼む場合と自分で直す場合でどれくらい違いますか?
A1:プロの職人に依頼する場合の相場は、2〜3mm程度の小さな欠けで約5,000円〜8,000円、器が2〜3つに割れた補修で約10,000円〜25,000円が目安です(純金の量や器の大きさによって変動します)。一方、初心者が自宅で本漆キットを購入して始める場合、必要な道具と純金粉がセットになったキットの価格相場は約8,000円〜18,000円です。初期投資としては同等に見えますが、キットをひとつ購入すれば小さな欠けなら5〜10個程度修復できるため、直したい器が複数ある場合は自分で挑戦する方が経済的です。
Q2:割れた陶器だけでなく、ガラスや木製品も金継ぎで直せますか?
A2:木製品は漆との相性が極めて良いため、陶器とまったく同様に修復可能です。一方で、ガラス製品の金継ぎは高度な専門技術を要します。漆は日光(紫外線)に当たると劣化して接着力が落ちる性質があるため、透明なガラスを通して光が接着面に当たると将来的に剥がれてしまうリスクがあります。近年はガラス専用の「白漆」や特殊な下地処理を用いた技法もありますが、初心者が最初に挑戦する対象としては不透明な陶磁器から始めるのが鉄則です。
Q3:初心者が通販でキットを選ぶ際、最も失敗しないためのチェックポイントは何ですか?
A3:最優先で確認すべきは「合成漆(カシュー・ウレタン)ではなく本漆が入っているか」と「金属粉が真鍮粉ではなく純金粉・純銀粉であるか」の2点です。商品名に『金継ぎ』と書かれていても、中身がエポキシ接着剤と真鍮粉のセットであるケースが多々あります。食品用として使いたい場合は、商品説明欄に「天然生漆100%」「食品衛生法適合」「純金粉付属」の明記がある信頼性の高い工芸品メーカーのキットを選ぶことが、後悔しないための絶対条件です。