精神科の病棟には、出入り口に鍵がかかっていない「開放病棟」と、オートロックで施錠管理されている「閉鎖病棟」があります。精神科の閉鎖病棟での体験談を聞くと物々しいイメージを持たれがちですが、実際は「外の世界のあらゆるストレスや危険から完全に隔離された静かな療養空間」です。
入院中の生活リズムは、乱れた自律神経を整えるために極めて厳格かつ規則正しく設計されています。精神科入院の一日のスケジュールは、おおむね以下の流れで進みます。
午前7時の起床とバイタルチェック(体温・血圧測定)から始まり、8時に朝食。午前中は主治医の回診や看護師による問診、作業療法(OT)と呼ばれる塗り絵や軽運動などのリハビリプログラムが組まれます。12時の昼食後は自由時間や診察、入浴時間が割り振られ、18時の夕食、19〜20時の服薬確認を経て、21時または22時には完全消灯となります。
現代の患者にとって最も気になるのが精神科入院におけるスマホ持ち込みの可否です。医療機関によって運用は分かれますが、近年は「原則持ち込み可(Wi-Fi完備)」とする病院が増加傾向にあります。ただし、自己啓発的な情報や仕事の連絡による刺激を避けるため「1日2時間まで」と制限されるケースや、充電コード類が自傷の道具になり得るためナースステーション預かりとなる場合が一般的です。病棟内でのカメラ撮影や録音、SNSへの不用意な投稿はプライバシー保護の観点から厳しく禁止されています。