本人の明確な否定がありながらも、なぜ2人の関係はこれほどまでに長期間、真実味を帯びて語り継がれてきたのでしょうか。その発端は2009年頃まで遡ります。当時、インターネット掲示板やSNSが普及し始めるなか、2人の私生活にまつわる「共通点」が次々と掘り起こされ、ファンダムの間で急速に拡散していきました。
特に槍玉に挙げられたのが、ブログやSNSに投稿された写真の背景でした。自宅で撮影された写真に写り込んだ壁紙の模様、木目調のフローリング、カーテンの柄、さらにはキッチンの調理器具や食器類に至るまで、「同じ部屋に住んでいるのではないか」という同棲疑惑がファンの手によって検証され、ネット上を騒然とさせました。さらに同時期にインフルエンザに罹患したことや、共通の知人との食事会での距離感なども、疑惑を後押しする材料として扱われました。
なかでも近年最大の火種となったのが、ファンの間で通称「PS5事件」と呼ばれる出来事です。ゲーム愛好家として知られる中村のゲーム実況配信中、PlayStation 5の画面上に「marina.i」と思しきアカウント名が一瞬表示されたのではないか、あるいはコントローラーの設定から井上との同居が推測できるのではないかという噂が、ネット掲示板「たぬき」やX(旧Twitter)で爆発的に広まりました。しかし、これらも画面の反射やフレンドリストの誤認、コントローラーの一般的な設定の差異に過ぎず、決定的な証拠とは言えないものでした。