最高幹部人事を紐解くと、組織防衛と次世代体制の確立を急ぐ強烈な意志が浮き彫りになる。司忍組長の傘下で実務の指揮を執る髙山清司若頭は、伝統的な義理立てよりも組織運営の規律と統制力を最優先する人事断行を続けてきた。執行部の中核である若頭補佐陣には、機動力と忠誠心を兼ね備えた実力派が揃い、全国に散らばる直系組織をブロックごとに厳密管理する体制が敷かれている。
特筆すべきは直参ポストの厳選と大幅な人員整理だ。かつて百数十人を数えた直参組長は、現在では半数以下にまで絞り込まれた。高齢化に伴う引退組長の跡目継承を安易に認めず、傘下組織の吸収合併や降格を冷徹に進めた結果である。六代目山口組の執行部は、上意下達の命令系統を極限まで短縮し、内部の不穏な動きを即座に察知・鎮圧できる強固なピラミッド構造を固めている。