病院関係者や訪問看護ステーションの管理者に取材を行うと、誰もが口を揃えるのが「皮膚排泄ケア認定看護師(WOCナース)の確保は病院経営の命綱」という事実です。診療報酬における「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」をはじめ、ストーマ合併症加算や排尿自立支援加算など、診療報酬上の施設基準においてWOCナースの配置が直接的な収益直結要件となっているためです。
とりわけ注目すべきは、特定行為研修を組み込んだ「新制度(B区分)」への完全移行に伴う現場の変化です。日本看護協会の教育カリキュラム改定により、現行の養成課程を修了した看護師は、創傷管理における壊死組織の除去(デブリードマン)や、瘻孔の局所陰圧閉鎖療法、脱水症状に対する輸液補正といった特定行為を手順書に基づいて自律的に実施できるようになりました。
現場の医師からは「夜間や休日、主治医の回診を待たずにWOCナースが壊死組織を評価し、手順書に沿って速やかにデブリードマンを行ってくれるため、創傷治癒のスピードが劇的に上がった」という高い評価が寄せられています。単なる助言者にとどまらず、直接治療に介入できる高度実践者としての役割が確立されたことで、急性期から療養・在宅に至るあらゆる臨床現場で奪い合いに近い需要が生じています。